「ワカメや昆布を食べると髪が生える」という話は日本で古くから信じられている有名な俗説ですが科学的な視点からその真偽を検証すると「食べるだけで髪がニョキニョキ生えるわけではないが健康な髪を育てるためには非常に有益な食材である」というのが正確な答えとなります。海藻類には髪の毛の構成成分であるケラチンそのものはほとんど含まれていませんから海藻だけを大量に食べても髪の材料不足は解消されず直接的な増毛効果は期待できません。しかし海藻には髪の健康維持に欠かせないヨード(ヨウ素)をはじめとするミネラル分が豊富に含まれておりヨードは甲状腺ホルモンの原料となって全身の代謝を活発にし髪の成長をサポートする働きを持っています。また海藻特有のぬめり成分であるフコイダンには毛母細胞を活性化させるタンパク質の産生を促す作用があるという研究結果も報告されており頭皮の保湿力を高めて乾燥を防ぐ効果もあります。さらに海藻は水溶性食物繊維の宝庫であり腸内環境を整えて他の栄養素の吸収率を高めたり血糖値の上昇を抑えて糖化を防いだりと間接的に育毛環境を整えるサポーターとしては非常に優秀な食材です。つまり海藻神話は全くの嘘ではありませんが過度な期待は禁物でありあくまでタンパク質やビタミンといった他の栄養素と組み合わせてバランスよく摂取することで初めてその真価を発揮するものです。味噌汁の具にしたりサラダや酢の物に取り入れたりと毎日の食事に海藻をプラスすることは日本人の知恵であり理にかなった習慣ですので「髪のため」と気負いすぎずに美味しく食べ続けることが大切です。女性の薄毛の大きな原因の一つに鉄分不足による「貧血」がありますが健康診断で貧血と診断されなくても貯蔵鉄(フェリチン)が不足している「隠れ貧血」の女性は非常に多くこれが原因で髪が細くなったり抜けたりしているケースは後を絶ちません。そんな女性たちにとって最強の救世主となる食材が「レバー」であり特に豚レバーや鶏レバーには吸収率の高いヘム鉄が驚くほど豊富に含まれておりわずか五十グラム程度食べるだけで一日に必要な鉄分をほぼ賄うことができます。さらにレバーには髪のケラチン合成を助ける亜鉛や頭皮の健康を保つビタミンAタンパク質の代謝に必要なビタミンB群もたっぷりと含まれておりまさに「天然の総合育毛サプリメント」と呼ぶにふさわしい栄養密度を誇っています。
海藻神話の嘘と本当?ワカメで髪は生えるのか