四十代半ばから五十代にかけて多くの女性が直面する「更年期」という心身の変革期においてホットフラッシュやイライラといった症状とともに深刻な悩みとして浮上するのがシャンプーのたびに排水溝を黒く埋め尽くす大量の抜け毛と鏡を見るたびに寂しくなっていく髪のボリュームですがこれは閉経に向けて女性ホルモンであるエストロゲンが激減することで髪の成長維持システムが崩壊することによって引き起こされる生理的な現象です。しかし現代医学においては「歳だから仕方がない」と諦める必要はなく減少したホルモンを補ったりその働きを代替したりする様々な治療法やケア方法が確立されており更年期脱毛はコントロール可能な症状へと変わりつつあります。その最前線にあるのが婦人科で行われるHRT(ホルモン補充療法)であり飲み薬や貼り薬ジェルなどで不足したエストロゲンを直接補うことで更年期障害の諸症状を緩和するとともに抜け毛の進行を食い止め肌や髪の潤いを取り戻す効果が期待されており実際に治療を受けた多くの女性から「髪にコシが戻った」という喜びの声が上がっています。また医療機関での治療に抵抗がある場合や副作用が心配な場合に推奨されるのが植物性エストロゲンとして知られる「エクオール」を用いたサプリメント療法であり大豆イソフラボンが腸内細菌によって変換されてできるこの成分はエストロゲンと似た構造を持ちホルモン受容体に結合してその働きを助けるため副作用のリスクが少なく手軽に始められるケアとして爆発的な人気を集めています。さらに最近では頭皮に直接女性ホルモンを配合した育毛剤を塗布する外用療法や自分の血液から抽出した成長因子を注入するPRP療法といった再生医療のアプローチも進化しておりこれらを組み合わせることでより確実な発毛効果を目指すことが可能になっています。更年期は女性としての第二の人生のスタートラインであり髪の悩みによって自信を喪失してしまうのはあまりにも勿体ないことです。自分に合ったホルモンケアを見つけ積極的に取り入れることでホルモンの波を乗りこなし年齢を重ねるごとに深みを増す美しさを手に入れることは十分に可能なのです。